2015年3月29日日曜日

本の紹介  「悠久のポーヤン湖」 

「ツグミたちの荒野」でおなじみの遠藤先生の最新版をご紹介します(沢島武徳)
                          
1986年と1988年に私は中国・江西省にあるポーヤン湖を訪問した。それは1983年にソデグロツルがポーヤン湖で越冬していることが発表されたことで話題になり、3年後日本野鳥の会が募集したツアーに参加した。そこで遠藤公男さんと出会うことになる。

ツル、サカツラガン、ハイイロペリカン、ノガンの群れに圧倒された探鳥三昧のツアーだったが、村に酒場があることを見つけ、ある夜遠藤さんたち4名で宿舎を抜け出した。そこで分かった日中戦争の出来事が、私たちには衝撃だった。

鳥ばかり追いかけていたことを恥じて、私は1988年再びポーヤン湖を訪問するツアーを企画した。安価にするために中国の旅行社と直接交渉し、ビザも自分たちで取り、航空券も苦労して手に入れた。私はまだ30代、旅行業の免許もなしに組んだツアーにある旅行社から脅迫電話も受けた。

日中戦争の出来事を調べるには困難があったが、その後著者の遠藤さんは何度も足を運びやっとの思いで刊行することが出来た。当時ポーヤン湖を訪問した人たちにはそれぞれの思いがあるだろうが、私としても青春のひとこまでもあった。

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(著者あとがきから)

「ポーヤン湖は中国最大の淡水湖だが、奇跡のようにソデグロズルの大群が発見されて脚光を浴びた。訪ねてみると、夢のような原野の中の湖なのにツルたちは警戒心が強い。実は湖に狩猟隊がいて、小舟で暗夜、何百羽もの白鳥やツルを捕って売ったり食べていた。わたしは保護に尽力した老人に会い、若者の結婚式に呼ばれ、占領した日本軍がしたことを発掘。日本人の探鳥ツアーは村人との心温まる交流をした。」
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【ご注文】
〒503-2112 岐阜県不破郡垂井町綾戸1098-1 (資)垂井日之出印刷所
        沢島 武徳

        電話0584-22-2140 FAX0584-23-3832
        メールsawashima@t-hinode.co.jp

  
     252頁  1200円(税込)

(公財)日本弓道連盟から    ~オオワシの矢羽~

1月22日、(公財)全日本弓道連盟の専務理事、事務局長、その他の方々の訪問を受けた。
なんでも密猟されたオオワシの羽根で作ったた矢羽をSと名乗る北海道在住の男性が全国を売り歩いているという話を聞いて大変驚いた。連盟では会員たちに対してこのような矢羽を購入しないよう通達した。しかし今をもって販売は続けられているとのこと。連盟では、今後、希少種に該当する野鳥の羽の扱いについては、登録制にするとのことでした。但し、登録の際の羽根の鑑定については誰が行うのかは確認できていない。  (事務局)

2015年3月15日日曜日

~滅びるか、豊川(愛知県)のメジロ鳴き合わせ会 ~


愛知県でメジロ等482羽の野鳥が押収された件について、
(公財)日本野鳥の会と当会が連名で感謝状を出すことを決め、
3/13、愛知県の記者クラブに投げ込みをした結果、なんとTVや
新聞など10社以上のマスコミ関係から電話取材を受けることになり、
現場で記録として撮った100コマ以上の写真が大いに役立ちました。
早速、夕方には京都でもTVニュースで流れました。

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【経過】

2月11日、愛知県警察本部生活安全部と所轄4署では、21人の
メジロ鳴き合わせ会員宅の強制捜査を実施、その結果482羽の
野鳥を押収、弥富野鳥園でリハビリ、その後放鳥することになりました。
①愛知県警察本部 生活安全部 保安課  殿
②愛知県警 緑警察署  生活安全課  殿
③愛知県警東海警察署生活安全課 殿
④愛知県警刈谷警察署生活安全課 殿
⑤愛知県警豊川警察署生活安全課 殿

⑥種の識別鑑定協力:密対連

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密猟者から押収されたメジロ


虐待を受けていたのだろうか、やつれたメジロ






密猟の世界でも「優勝」「小結」など勝ち負けがお好き





豊川署の講堂には21人から押収したメジロが一堂に
鳴き合わせ会場で鳴き声を競うために使用する機器デジタルカウンター